ZOOGRAPHY 1807 LONDON
動物図譜とでも訳すのでしょうか。内容はタイトルページにあるように動物だけではなく、植物、鉱物まで含んだ自然科学書です。
英国の図譜らしく、背景を描きこんだ図は絵画のようで、図譜というより画集といった方が相応しいかも。作者はW.ダニエル。
ピラミッドを背景に佇むコウノトリ。おそらく、アフリカとヨーロッパを渡るシュバシコウと思います。次の奇怪なものは、アオイガイ。羽が生えているように見えますが、本体部分と貝の部分を別々に見て、こんな風に浮かんでいるのではないかと想像したものと思います。この発想力に拍手。しかし、図版によっては何を示しているのかが分かりづらいものもあります。最後の図版は植物のヤシの木を示しているのですが、エキゾチックな南方の風景画としか見えません。今回はご紹介できませんでしたが、マグマが冷えて固まったときに出来る柱状節理の景観などもあり、絵画のようなこの本の図は私好みです。気に入っていただけたら幸いです。

